日本バイオシミラー協議会 第6回理事長鼎談

「乳がんの治療とバイオシミラーへの期待
 ~患者と医師の立場から~」

桜井なおみ氏(一般社団法人CSRプロジェクト代表理事) 原文堅先生(がん研有明病院乳腺センター 乳腺内科 副部長) 黒川達夫(日本バイオシミラー協議会理事長)

 バイオ医薬品トラスツズマブの登場により、HER2陽性乳がんは良好な予後が見込めるタイプの乳がんとなりました。近年、様々な疾患において新しいタイプの医薬品が登場し、治療効果が飛躍的に向上している一方で、治療に要する費用は高額になる傾向にあります。今回の対談(鼎談)では、実際に乳がんを体験された患者さんの立場として桜井なおみ氏、患者さんと対峙する臨床医の立場として原文堅先生をお招きし、がん治療の課題やバイオシミラーへの期待についてお話を伺いました。
(鼎談日:2022年10月28日)


乳がんの予後を一変させたバイオ医薬品。
しかし、経済毒性が問題に。

黒川  本日はこの鼎談にご参集いただき、ありがとうございました。早速ですが、私とがん化学療法との関わりをお話しして、自己紹介に換えたいと思います。私ががん化学療法に関わったのは1990年代になります。当時、制吐剤やG-CSF(顆粒球コロニー形成刺激因子製剤)などの支持療法薬が承認され、化学療法の様相が変わりはじめた時期でした。有望な細胞障害性抗がん薬の承認も相次ぎ、完全寛解が増えるなど期待されておりました。その中で、私が当時師と仰いでおりました国立がんセンター東病院院長(当時)の阿部薫先生が、「乳がんは見つけやすいと思うだろうけれど、転移した乳がんはなかなか治りにくく、患者も医師も大変なのだよ」と言われたたことが印象に残っています。その頃、JCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)が活動を開始し、さらに私もその一端に関わりましたN-SAS試験(National Surgical Adjuvant Study)など、日本の臨床研究体制が整い始めました。その後、現在までの30年の間に分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬などが登場しました。それまでの標準治療にバイオ医薬品が加わり、より良好な成績を得られるようになっています。旧いお話からのスタートで恐縮ですが、第一の当事者である患者さん、第一線で活躍されている先生が感じている現状についてお伺いできますでしょうか。

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桜井  私が乳がんに罹患したのは2004年で、ちょうど制吐剤の恩恵を受けることができ、主治医からも「抗がん薬はたくさん吐いて苦しいというイメージがあるかもしれないけれど、この薬で本当に変わったから」と言われました。また、ちょうどトラスツズマブが承認された頃で、同じ病室内だったので私の耳にも入ったのですが、投与予定の患者さんに、「高い薬」という費用の話をはじめにされていたのが強く印象に残っています。当時は高額療養費制度の限度額適用認定がなく、一旦、通常の自己負担額を支払う必要がありましたので、そのような話をされたのだと思います。

黒川  バイオ医薬品、バイオシミラーが関係する領域では自己免疫疾患もあります。その領域の患者さんから「効果は高いけれど、最も気になることは治療の経済的な側面で、負担感が大きい」と教えていただいたことがあります。原先生、現在のがん薬物療法にかかる費用は高いのでしょうか。

  高いですね。私が医師になったのは1999年でしたので、それほど時を経ずにトラスツズマブが使えるようになりました。それまでの乳がんの治療は、細胞障害性抗がん薬やホルモン薬など比較的安価な薬剤でしたので、一気に高額な薬剤がでてきたことになります。もちろん、トラスツズマブは素晴らしい薬で20数年経った今でも中核をなす薬ですし、トラスツズマブをベースとした併用療法や抗体薬物複合体なども開発されており、多くの患者さんにバイオ医薬品が使われるようになってきています。しかし、高額な薬価が問題であり、多くの患者さんに使われることで個人の経済問題のみならず医療保険財政の逼迫というところまで発展してきています。私達は、これを副作用(毒性)になぞらえて「経済毒性」と呼んでいます。

黒川  「経済毒性」は的を射た表現だと思います。がん全体の罹患数も増えていますので、経済毒性の側面は本当に深刻と思います。

桜井  私が罹患した当時、乳がんになるのは14人に1人と言われていましたが、今は9人に1人に増えています。

  乳がん発症のピークは二峰性で、1つ目のピークが40代半ばです。この年代は、仕事で家計を支えていたり、お子さんが小さかったりしていて、乳がんの治療とともに患者さんの生活もケアする必要があり、多くの方の支えが必要なのが乳がん治療の特徴だと思います。

桜井  高額療養費制度を使用しても治療を継続すれば一般的な年収の患者さんで年間100万円程度の負担になります。それが5年続ければ500万円と大きな負担となり、平成30年度に実施された患者体験調査(厚生労働省委託事業:国立がん研究センターがん対策情報センター)でも、実際に経済的な理由で治療を諦めてしまう人達が約5%いることが分かっています。

  副作用に対する支持療法があるように、経済毒性に対する支持療法、つまり政策などによる支援が必要だと思います。

がん患者さんが抱くバイオシミラーに対する不安

黒川  当協議会では、バイオ医薬品使用の経済負担を軽減することは、新たな治療法をより広く使っていただく上で大変大事と考えており、バイオシミラーの普及活動を行っています。乳がん領域でのバイオシミラーは、まだトラスツズマブのみですが、認知や実際の使用状況はいかがでしょうか。

桜井  患者さんの勉強会でバイオシミラーについて知っているか尋ねると「知らない」、「知っていてもよく分からない」という答えが返ってくるのが現状です。
 これは、ジェネリックと違って自分達で選択できないことの影響も大きいと思います。がん治療に使われるバイオシミラーはほとんど点滴製剤なので、病院が先行品かバイオシミラーかを選択することになります。ですから、治療が終わって診療報酬明細書を見て初めて知るわけで、そのようなところにも不安や疑問を感じているのではないでしょうか。

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  桜井さんのおっしゃるように多くの患者さんがジェネリックという言葉を聞いたことがあり、実際に処方されていますが、バイオシミラーはそうではありません。また、バイオシミラーの認知の前に、バイオ医薬品という言葉ですら認知されていないのが現状だと思います。以前に行った乳がん患者さんを対象としたアンケートでは、8~9割がバイオシミラーを聞いたことがないという回答でした。バイオシミラー、バイオ医薬品を使う機会が多い乳がん患者さんでさえ、この程度の認知率です。ジェネリックが世の中に普及するとき、一般の方々の認知を高めるため、たくさんの広告宣伝をされていたと思いますが、バイオシミラーではほとんど見たことがなく、啓発が十分ではないように思います。

黒川  啓発が足りないという意見はごもっともで、私共の調査でもバイオシミラーの認知率は20%弱です。課題は山積しているのですが、問題点などを率直にご指摘いただけますと幸いです。

桜井  患者の立場からすると「シミラー」という言葉に対する不安もあります。先行品と同等と言われても、がん患者さんは命をかけている治療ですから、大丈夫なのかと不安を抱いてしまいます。その不安を取り除くための情報提供が必要だと思います。

  がん治療は生命に直結しますので、ジェネリックではなく先発品を使って欲しいという患者さんもおられます。バイオシミラーも先行品と同等ではありますが、シミラーということで効果が劣るかもしれないと不安になり、先行品を希望する方もおられますので、先行品と遜色ないことを事あるごとに説明しなければならないと思います。

桜井  その説明のとき、「バイオ医薬品」、「高分子」、「タンパク質」という言葉が出てくるのですが、それらが出てきた時点で、患者さんは難しく感じて聞くのを止めてしまいます。

  その通りで、正確に伝えようとすればするほど、聞いてくれなくなります。

黒川  バイオシミラーの説明の難しさが改めて身にしみるお話です。患者さんにとってすぐに理解できないことが多く、結果として使用の不安を招いてしまっているのですね。

身近なものを例にバイオシミラーの説明を。
対象を絞った啓発も必要。

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桜井  バイオシミラーの説明は難しいですけど、患者さんの勉強会で、原先生がラーメンを例に本当に分かりやすく説明してくれまして、みんなが理解できたことがありました。

黒川  ぜひ、そのお話を伺わせてください。

  バイオ医薬品の同等性・同質性を説明する際に身近な例としてラーメンのお話をしました。有名店の本家と暖簾分けのラーメン店があるとします。本家のラーメンの味は抜群だけれども、毎日毎日仕込んで作っているわけだから、日によって味のブレが当然あるわけです。でも、ブレはあってもある程度均一で、ブレの範囲内の味が美味しいので、毎日多くの人が並んで食べているわけです。暖簾分けの店舗もまったく同じことで、本家と同じように美味しい味で、しかも並ぶことなく、価格も安い。もちろん、味にブレはあるけど、美味しい範囲の中でのブレであり、本家に劣るものではありませんよ、というお話をしました。その流れから、バイオ医薬品も同じで、微生物や細胞が作った複雑なタンパク質製剤だから、先行品もバイオシミラーもどちらも、どうしてもブレがでてくる。ただ品質管理が厳格に規定されており、その範囲内で作られているというような説明をさせていただきました。

桜井  みんな、スープまで飲み干すように理解していました(笑)。

黒川  非常に分かりやすいご説明をありがとうございます。驚くほどスンナリと消化できました。日頃からどうしたら理解していただけるのか、原先生が懸命に考えた結果のご説明かと思います。

桜井  これでバイオシミラーに関心を持ってもらえれば、国の財政や税金、医療費などにも興味が繋がっていくのではないかと期待しています。

  お金の話は、医師と患者の間では少し触れてはいけないという雰囲気があります。食事をするとき、何かを買うとき、必ず値段を見ますけど、医療については値段を確認することがないまま治療を受けて、治療が終わった後に明細を見てびっくりされているわけです。

桜井  お金の話はしないですよね。薬剤師さんが比較的お話ししてくれますが、それでも効果や副作用などの安全性の話がメインですので、多くの患者さんが支払いの段階でびっくりしていると思います。
 また最近、高額療養費制度の自己負担上限額が引き上げられており、特に高所得区分の引き上げが顕著にみられます。高所得と言っても、海外の富豪のような層ではなく、夫婦共働きで生活にようやく少し余裕がでてきたくらいの層です。その層が、毎月約25万円(注:多数該当で約14万円)を支払うのは、大変な負担です。私達への相談でも、低所得の方達だけではなくて、住宅ローンを組んでいる、子どもが私立学校に通っている、これから大学に通わせないといけない、というような方達からの相談が多いです。治療で毎月お金を使うのが後ろめたい、子どもに残した方がいいのではないか、と悩まれています。

黒川  病気自体ではなく、経済面など周辺のことで困っている現状を私共はもっと認識すべきで、そのサポートを考える必要があります。これまでのお話を伺っていますと、桜井さんや原先生のようなオピニオンリーダーの方々とご一緒に情報発信できれば心強いと感じています。

桜井  発信力という点では、患者会に積極的な情報提供をしてみるのがよいと思います。患者会のリーダー達は、しっかりとした知識を持っていますし、患者さんだけでなく政策提言などの場所でも発信力も持っています。

黒川  どのような形で情報提供するのがよいとお考えですか。

桜井  私がバイオシミラーという言葉を知ったのはASCO(米国臨床腫瘍学会)で、最初はバイオシミラーという新薬が出ると思ってセッションを聞きに行って、バイオ医薬品の後続品だと知りました。今は多くの患者さんが学会に参加していますので、学会の中でバイオシミラーを学ぶ場所があってもいいのかと思います。学会に来る患者さんは、自分の治療を知りたい、未来の患者さんのために何かしたいと思って来ていますので、積極的に聞きに来てもらえるのではないでしょうか。

  乳がんの患者会はまとまりがありますので、一般の方々に広く啓発するよりは、患者会を通じた啓発は効果的かと思います。患者さんから医師側に「バイオシミラーというお薬があると聞いたのですが」というような声がけができるようになればよいですね。そうなると、医師もバイオシミラーについて勉強したり、採用を考えてみたりするようになると思います。

桜井  原先生が勤務されているような大病院でバイオシミラーが使われるようになると、インパクトがありますよね。

 当院でも、議論を重ねてバイオシミラーの導入が始まりました。ただ、医師全員が導入に賛成しているかというと、そうではありません。臨床試験による統計学的な同等性は理解していても、感覚的な不安が拭いきれないのだと思います。

黒川  開発の段階から何度も何度もふるいに掛けて、ようやくバイオシミラーの候補薬ができます。その候補薬が先行品と同等かどうか、しっかり臨床試験で確認して製造販売承認を申請し、厳しい審査を経てようやく承認が得られるわけで、大変厳しい過程をたどります。また承認をいただいた後も、製造や品質管理技術が不十分では安定した製造ができませんので、そこには大変力を注いでいるところです。

桜井 本当に大変な過程を経て販売に至っていると思います。そういう過程、製造工程を患者さんは知りませんよね。食品などは安全・安心の取り組みとして製造工程などをアピールしていますから、バイオシミラーも製造工程をアピールするのがいいかもしれません。

黒川  なるほど、これまで考えもしなかった新しい視点です。

  先程の私の説明と同じように、身近なものの手法を参考にすると興味を持っていただきやすいと思います。例えばビールは酵母を使用していますので、バイオシミラーの製造工程と共通点もあると思いますので、よい参考になるかもしれません。

未来のために、今できること。
バイオシミラーには経済面と供給面で期待。

黒川  本当にいろいろとお話しをいただきました。バイオ医薬品は治療を変える大きなインパクトを与えた薬であるとおっしゃっていただいておりますが、乳がんでもバイオ医薬品は患者さんに福音をもたらした薬剤だと言って間違いないでしょうか。

  それは間違いありません。トラスツズマブが対象となるHER2陽性乳がんは、非常に悪性度が高いため、トラスツズマブが登場するまでは致死的だと言われていました。それが、トラスツズマブの開発によって、逆に良好な予後が見込めるタイプとなりました。極端な言い方ですが、「HER2陽性で良かったですね」と言える時代になりつつあります。維持療法を続ければ10年以上の生命予後も期待でき、天寿を全うされる方もいます。これは、完治と言っても過言ではないと我々は思っています。
 一方で繰り返しになりますが、10年間維持療法を続ける経済毒性が問題です。乳がんに限った話ではなく、例えば他のがん種で長期生存が報告されている免疫チェックポイント阻害薬も使用継続による経済毒性が問題となっています。

黒川  日本でがんに罹患される方は年間約100万人ですが、その方々ががん死ではなく天寿を全うできるような状況にどんどん近付きつつあるわけですね。ただ、その治療をあまねく享受できる持続可能性が課題です。

桜井  日本では当たり前の国民皆保険制度ですが、これを海外の患者会のメンバーと話すと、「夢のような国」と言われます。この制度を維持するために何をしないといけないのか、真剣に考えて実行しないといけない時期に来ていると思います。

  1つ付け加えると、新薬の承認は米国に比べて遅れはしますが、これだけ多くの新薬が使える国は他にあまりありません。何故、これだけ多くの新薬を限られた自己負担で使えるかというと、日本が経済大国であったからです。ですが、GDP(国内総生産)に占める医療費の割合は増え続け、薬剤費、特にバイオ医薬品のウェイトが上がっており、今後も次々と開発されていきます。このような状況が続けば、いずれは必ず国民皆保険制度は破綻してしまいます。それが遠い未来の話ではなく、現実問題として目の前に迫ってきていることを、みんなが認識しないといけません。今後もより良い新薬を全員が使えるようにするために、同じ効果なら薬価の安い薬を使用して、少しでも医療保険財政改善に貢献すべきだと思います。

黒川  日本はGDPも平均給与も2000年頃より横ばいです。そして、少子高齢化が一層加速しますので、発想を大きく変えないといけないときだと思います。がんになっても天寿を全うできるような医療を、誰もが享受できるよう、私達は動き出さないといけません。

桜井  本当にそう思います。以前に行った患者の勉強会で最後に出てきた言葉が「未来のために」でした。そのために、今できることをしないといけません。

黒川  その1つとしてバイオシミラーの使用促進や普及があると考えます。限りある財源を効果的に使用するために、少しでも貢献できるよう活動していきたいと思います。

桜井  バイオシミラー普及のメリットには、安定供給もあると考えています。と言いますのは、この1年間に、製造上の問題や新型コロナウイルス、地震などにより製造・輸入が止まって多くの医薬品が供給不安定になり、患者さんは医薬品を入手できず、治療が止まってしまうのではないかという不安に直面しました。ですので、先行品とバイオシミラーという2つの供給経路があることは、安定供給の点からメリットがあると思います。
 このような点からも、JBSAの活躍に期待していますし、必要があれば私も協力したいと思います。

  私もぜひ、協力させていただきたいと思います。

黒川  力強いお言葉、ありがとうございます。バイオシミラー普及の課題を率直にご指摘いただくと同時に、たくさんの普及へのヒントをいただきました。そして、バイオシミラーの役割・使命を改めて認識することができ、私達は歯を食いしばって活動していかなければならないと思いを新たにしました。本日は、ありがとうございました。

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●桜井 なおみ(さくらい なおみ)
東京生まれ。大学で都市計画を学んだ後、卒業後はコンサルティング会社にてまちづくりや環境教育、排出権取引や費用対効果などの業務に従事。2004年、がん罹患後は、働き盛りで罹患した自らのがん経験や社会経験を活かし、小児がんを含めた患者・家族の支援活動を開始、現在に至る。一般社団法人CSRプロジェクト代表理事、キャンサーソリューションズ 代表取締役社長、として活動。技術士(建設部門)、社会福祉士、精神保健福祉士、産業カウンセラー。


●原 文堅(はら ふみかた)
1999年岡山大学医学部医学科卒業後、岡山大学、岡山赤十字病院に研修医として勤務し、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンターに留学。帰国後は岡山大学、独立行政法人国立病院機構四国がんセンターを経て、2019年よりがん研有明病院、2021年より同病院 乳腺センター乳腺内科 副部長。日本乳癌学会 理事・国際委員会委員長・選挙管理委員会副委員長、日本臨床腫瘍学会「乳腺」領域 学術集会部会 部会長・ガイドライン委員会 委員なども務める。


●黒川 達夫(くろかわ たつお)
1973年千葉大学薬学部卒業後、厚生省(当時)入省。薬務局 監視指導課等を経て、WHO職員。その後、科学技術庁、厚生省大臣官房国際課、新医薬品課、安全対策課長、大臣官房審議官等を歴任、2008年退官。その後千葉大学大学院薬学研究院特任教授、2011年より慶應義塾大学薬学部大学院薬学研究科教授。2016年より日本バイオシミラー協議会理事長。博士(薬学)。